株式会社ディー・スタイルクリエイトの代表の瓦田です。
リピート施策を考える場面で、私たちは無意識のうちに「企業側の事情」を起点にしてしまうことがあります。
・在庫を回したい
・継続率を上げたい
・LTVを伸ばしたい
どれも事業としては、きわめて正しい視点です。D2Cを健全に続けるためには、避けて通れないテーマでもあります。
ただ、ここで一つだけ、冷静に考えてみてほしいことがあります。
その視点は、顧客が見ている景色と一致しているでしょうか。
Contents
企業の論理と、顧客の論理は一致しない
企業がリピートを考えるとき、どうしても数字が中心になります。
・何回続いたか
・どこで解約されたか
・平均LTVはいくらか
一方で、顧客が考えていることは、とてもシンプルです。
・今の自分に、本当に必要だろうか
・続ける意味はあるだろうか
・負担になっていないだろうか
この二つの視点は、似ているようで、実は大きく違います。
企業側の正しさが、そのまま顧客の納得につながるとは限りません。
企業都合が前に出た瞬間、関係性は静かに崩れる
リピートが続かないD2Cを見ていると、ある共通点があります。
それは、
設計の主語が、いつの間にか企業側にすり替わっているという点です。
・解約させないための仕組み
・離脱を防ぐための施策
・数字を守るためのコミュニケーション
こうした設計は、短期的には効果があるように見えることもあります。
しかし、顧客はとても敏感です。
「続けさせようとしている」
そう感じた瞬間、言葉にしなくても、距離を取り始めます。
顧客は「続けさせられる」ことを望んでいない
顧客が求めているのは、
・縛られないこと
・無理をしなくていいこと
・自分のペースを尊重されること
です。
にもかかわらず、
・解約しづらい導線
・不安を煽る表現
・過剰な引き止め
が続くと、信頼は静かに削られていきます。
リピートは、管理するものではありません。選ばれ続けた結果として、起きるものです。
続くD2Cが目指しているのは「続けたくなる状態」
成果が出ているD2Cは、
「どうやって続けてもらうか」
ではなく、
「どういう状態なら、続けたくなるか」
を考えています。
・安心して使えているか
・納得してお金を払えているか
・やめる自由が担保されているか
この状態が整っているから、結果としてリピートが続きます。
主語を顧客に戻すということ
リピート設計で最も大切なのは、主語を常に顧客側に置き続けることです。
・この施策は、誰のためか
・この表現は、誰の不安を減らすか
・このタイミングは、誰の状況に合っているか
こうした問いを、何度も自分たちに投げかけます。
数字や在庫は、その結果として整っていくものです。
企業側の正しさが、必ずしも正解ではない
D2Cの難しさは、
「企業として正しいこと」と
「顧客にとって心地よいこと」が
必ずしも一致しない点にあります。
だからこそ、設計には覚悟が必要です。
短期の数字を守る判断よりも、長期の信頼を選ぶ判断。
続くD2Cは、常にこちらを選んでいます。
見直すべきは施策ではなく、起点
もし今、
・リピートが伸びない
・継続率が安定しない
・CRMがうまく機能していない
そう感じているのであれば、
見直すべきは施策の数や内容ではありません。
その施策が、誰の都合を起点に作られているかです。
最後に|問いをひとつだけ
最後に、一つだけ問いを置いて終わりたいと思います。
貴社のリピート設計は、
誰の都合を起点に、組み立てられていますか。
もし、少しでも企業側に寄り過ぎていると感じるなら、
主語を顧客に戻すだけで、見える景色は変わるはずです。
売るためではなく、続くD2Cをつくるために。
株式会社ディー・スタイルクリエイト
代表取締役 瓦田