はじめに

D2C(Direct to Consumer)市場の急成長に伴い、適切なCRM(Customer Relationship Management)ツールの選定がビジネス成功の鍵となっています。サブスクD2Cビジネス、リピート通販は、顧客との継続的な関係を維持し、リピート購入を促すことが成功の鍵です。そのためには、顧客データを的確に管理し、適切なタイミングで顧客にアプローチするためのCRMツールが必要です。これにより、顧客のLTV(顧客生涯価値)を最大化し、顧客のロイヤルティを高めることができます。

CRMツールの選定基準

CRMツール選びは大変重要です。途中で変更すると、お客様に都度パスワード変更のご案内を送付する必要がある場合もあり、顧客との接点が切れてしまう機会となることがあるからです。
使いやすいUI /UX(画面デザインが古くてわかりにくいなど)であることも重要な要素ですが、その他は下記5つのポイントをチェックしておきましょう。

選定の5ポイント

  1. 顧客管理と分析機能:リピート顧客を正確に把握し、個別に対応できる機能が重要。
  2. 自動化とパーソナライズ:顧客の行動に基づいた自動的なキャンペーンやメール配信機能。
  3. サブスクリプション管理:定期購入の契約や更新を効率的に行える機能。
  4. セグメント化とターゲティング:顧客データを基に細かくセグメントし、適切な施策を実施する機能。(※セグメント機能が大変重要になります)
  5. レポートと分析:施策の効果を詳細に可視化し、KPIに基づいた意思決定を支援。

主要CRMツールの比較

以下のツールは、単品リピート通販、サブスクD2Cビジネスに特に適しています。

1. カスタマーリングス (Customer Rings)

カスタマーリングスは、日本のEC業界やD2Cビジネスに特化したCRMツールで、特にリピート率を向上させるための施策に強みを持っています。顧客ごとの購入履歴や行動データを詳細に分析し、個別に最適なアプローチを提案する機能が充実しています。リピート通販において顧客の購買行動を正確に把握し、パーソナライズされたマーケティング施策を展開できるため、LTV向上に大いに役立ちます。弊社のクライアント様でも利用されている企業様が多いツールです。

主な特徴:

  • セグメンテーション機能により、顧客ごとに異なるマーケティングアプローチが可能。
  • リピート率向上に特化した自動化された施策実行機能。
  • 顧客データを基にしたLTV向上のための分析とレポーティングが充実

メリット・デメリット:

  • メリット:詳細な設定が可能、UIが使いやすい
  • デメリット:初心者には設定が難しい。(専門の担当者がいれば問題なし)
  • 解決策:カスタマーリングスのコンサルティングサービスもあるようです。

2. アクションリンク (ActionLink)

アクションリンクは、D2CビジネスやECサイトでのリピート購入促進に特化したCRMツールです。特にサブスクリプション型ビジネスでは、定期購入のリマインダーやキャンペーンの自動化が顧客維持に重要な役割を果たします。アクションリンクでは、顧客の行動データを基に最適なタイミングでアプローチを行い、リピート購入を促進します。

主な特徴:

  • 行動データに基づいたパーソナライズされた自動アプローチ機能。
  • 定期購入に対するリマインダーや更新通知を自動化する機能が充実。
  • 詳細な顧客行動分析によるマーケティング施策の最適化。

メリット・デメリット:

  • メリット:使う機能に凝縮されていて、スタート企業にも使いやすい
  • デメリット:様々な分析を本格的に行うには、少し物足りないことも。
  • 解決策:コストパフォーマンス・習得までのタイムパフォーマンスを考えるとおすすめ

3. うちでのこづち

「うちでのこづち」は、特にリピート通販やサブスクリプション型ビジネスにおいて、顧客のリピート購入を強化するために開発された日本のCRMツールです。シンプルで使いやすいインターフェースに加え、顧客の購入履歴や行動をもとにしたリピート施策の自動化が可能です。小規模から大規模まで幅広いビジネスに対応でき、柔軟に導入できます。

主な特徴:

  • 顧客ごとの購買データをもとにしたリピート施策の自動化。
  • 使いやすいUIで、導入が容易。
  • 顧客ロイヤルティを高めるためのポイントシステムやキャンペーン管理機能。

メリット・デメリット:

  • メリット:リピート通販のCRMツールとしては老舗で、事例も多い。
  • デメリット:カスタマーリングスとアクションリンクのちょうど中間的な存在
  • 解決策:サポートが充実しているため、初心者も安心

4. LTV-Lab

LTV-Labは、サブスクリプション型D2Cビジネスに特化したツールで、特に顧客のLTVを最大化するための施策が充実しています。顧客の行動や購買データをリアルタイムで分析し、個別に最適なマーケティングアプローチを提供します。また、リピート購入を促進するための自動化されたキャンペーン管理機能も備えています。

主な特徴:

  • LTV向上のための顧客行動分析機能。
  • 自動化されたパーソナライズマーケティング施策が可能。
  • 定期購入やリピート購入に関するデータをもとにしたアプローチを自動化。

メリット・デメリット:

  • メリット:料金が安いのに、機能は充実。1枚からセグメントDMを送付できる機能など独自の工夫が多い。CPM分析可能(JIMOS創業者の方が作られたツールでかゆいところに手が届くツール)
  • デメリット:UI /UXが少し旧式(2020年時点)、細かな分析設定はできない
  • 解決策:コストパフォーマンスが高い

5. EC Force CRM

EC Force CRMは、サブスクリプション型ビジネスやリピート通販に特化したCRMツールです。特に定期購入やリピート購入に関連するデータ管理が容易で、顧客の行動に基づいたマーケティング施策を簡単に実行できます。また、定期的なリマインダーやキャンペーン管理を自動化し、リピート率を高める機能が充実しています。

主な特徴:

  • 定期購入に特化した顧客管理機能。
  • リピート購入促進のための自動化されたキャンペーン管理機能。
  • 顧客の購買行動に基づくマーケティング施策の最適化。

メリット・デメリット:

  • メリット:カートのec-forceと連動性が高いため、細やかなセグメントに沿ってメール配信などが可能。API連携などの手間がなく、リアルタイムで連動できる。開発スピードが速い。UIがよい。
  • デメリット:ec-forceを使っていないと使えない
  • 解決策:単品リピート通販、サブスクD2C向けのカートリニューアルを考えている場合は、同時に導入する

    BtoBのCRMツールとは?

    CRMツールと一言で言ってもBtoB向け(企業対企業)と、BtoC(企業対消費者)向けがあります。BtoC向けツールの中でも特にサブスクD2C向けツールがこれまで説明してきた5つになります。

    よく聞くセールスフォースやハブスポットはCRMではないのか?というと、これもBtoB向けのSFAとCRMの機能を併せ持つツールです。一部をご紹介します。

    Salesforce

    • 概要: 豊富な機能と高度なカスタマイズ性で知られる業界をリードするCRMソフトウェア。
    • 特徴: マーケティングオートメーション、顧客データの深い分析、広範囲のアプリ統合。
    • 適したビジネスタイプ: 中規模から大規模なD2C企業。

    HubSpot

    • 概要: 利用者に優しいインターフェースと包括的なCRM機能を提供。
    • 特徴: 効果的なメールマーケティング、直感的なデータ管理、無料プランの提供。
    • 適したビジネスタイプ: 小規模から中規模のD2C企業。

    Zoho CRM

    • 概要: コストパフォーマンスに優れ、幅広い機能を持つCRMツール。
    • 特徴: アクセスしやすい価格、柔軟なカスタマイズ、多言語対応。
    • 適したビジネスタイプ: コストを意識する小規模から中規模のD2C企業。

    Microsoft Dynamics 365

    • 概要: マイクロソフトの強力なエンタープライズCRMソリューション。
    • 特徴: 複雑なデータ分析、包括的な統合機能、マイクロソフト製品とのシームレスな連携。
    • 適したビジネスタイプ: 大規模なD2C企業や複雑なビジネス要件を持つ企業。

    結論

    CRMツールはD2Cビジネスにとって必要不可欠です。BtoB向け、BtoC向け、さらにサブスクD2C向けのBtoC向けなど、自社の用途や目標と要件を照らし合わせて、最適なCRMツールを選択しましょう。

    サブスクD2C向けのBtoC向けツールについて、もっと知りたい、具体的に聞きたいという方には詳しくお伝えします。ご連絡お待ちしています。お問い合わせはこちらから

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