定量マーケティングリサーチで、通販ご担当者が最もハードルが高いと感じるのがおそらく集計や分析ではないでしょうか。リサーチを実施したもののデータをどのように集計したり分析したりしていいかわからない、という方もいらっしゃるかもしれません。そんな方は、まず集計や分析について基本的な用語を理解し、少しずつ集計や分析の知識を深めていきましょう。

ローデータ

名前どおり「ロー(生の)」データです。集計をする前の、加工していないリサーチデータを指します。回答者1人につき、1行の回答が数値やテキストで記録されています。このデータを使って集計をします。

データクリーニング

ローデータで、回答の誤りや不備などを修正する作業です。現在は定量リサーチの主流がインターネットになったため、未入力などの回答の誤りは回答時にエラーメッセージを表示して回答者に訂正してもらうことが可能なので、以前ほどデータクリーニングは必要ではなくなりました。しかし、たとえば30問のアンケートがあったとして、全ての質問に選択肢1と回答しているなど、明らかにいい加減に回答している回答者がいないかチェックします。通常このような「悪質な」回答者は回答をまるごと削除し、集計には含めません。場合によってはリサーチモニターから退会していただくこともあります。

単純集計

アンケート回答者全体を集計した集計。これが最もシンプルな集計方法なので、アンケートが終了したら、通常まずはこの単純集計をします。GT(グランドトータルの略)とも呼ばれます。たとえば回答者100人にアンケートを実施したら、その100人が回答した比率です。

クロス集計

2つ以上の項目をかけ合わせた集計。性別×満足度のクロス集計なら男女それぞれの満足度が分かりますし、年代別×購入意向のクロス集計なら年代ごとの購入意向がわかります。性別や年代などの回答者属性の他に、●●を購入した人×△△の購入意向など、複数の質問をかけ合わせてクロス集計することもあり、この場合は「質問間クロス(集計)」と呼びます。

多重クロス集計

特に3つ以上の項目をかけ合わせた集計を多重クロス集計と呼びます。たとえば、性別×年代別×認知度というクロス集計は3つの項目をかけ合わせているため、3重クロス集計です。多重クロス集計は、2項目をかけ合わせた通常のクロス集計と比べると、1グループあたりの回答者数が小さくなるため、回答者数が分析にたえる十分な規模か注意する必要があります。

相関分析

2組のデータの関係性を数値(相関係数)で確認する分析。相関係数はエクセルで簡単に求められます(CORREL関数を使います)。集計しなくても、ローデータで2つの項目の相関がわかり、とても手軽です。たとえば、この質問項目と総合満足度とはどの程度相関があるか?などを確認できます。相関係数は‐1から1までの値をとります。0は全く相関がなく、1(または‐1)に近いほど相関が高くなります。

多変量解析

多数のデータの関連性を分析して、データを要約したり予測したりする分析手法の総称です。クロス集計より複雑な分析ができます。多変量解析の中に、重回帰分析、コレスポンデンス分析、因子分析、クラスター分析などがあります。

いかがでしょうか。お客様アンケートをしたものの、データを集計したり分析したりする時間がない!と焦っている通販ご担当者もいらっしゃるかと思います。当社が皆様のマーケティングリサーチの集計・分析をサポートいたします。通販ビジネスのマーケティングリサーチにご関心がありましたら、ぜひお声がけください。