株式会社ディー・スタイルクリエイトの代表の瓦田です。
多くのD2Cブランドの商品説明を見ていると、とても丁寧に作られていると感じます。
・成分の説明
・機能やメカニズム
・エビデンスや試験結果
どれも重要ですし、欠かすことはできません。特に化粧品や健康食品では、「正しさ」をきちんと伝える姿勢は、ブランドの信頼性にも直結します。
ただ、ここで一度立ち止まって考えてみたいのです。
それだけで、人は本当に買い続けるでしょうか。
Contents
人は「論理」で理解し、「感情」で決断する
行動心理学や脳科学の分野では、よく知られている前提があります。
人は、
・論理で理解し
・感情で決断し
・決断した後に、論理で自分を納得させる
という順番で行動する、というものです。
これは衝動買いの話ではありません。定期購入やリピートのような、継続的な意思決定においても同じです。
「良さそうだと感じた」
「なんとなく安心できた」
この感情が先にあり、その後で
「成分が良いから」
「理論的に説明できるから」
と、自分の選択を正当化します。
「正しいけれど、続かない」状態が生まれる理由
D2Cの現場でよく見るのが、
・説明は完璧
・情報量も十分
・論理的に穴がない
それでも、なぜか続かない、という状態です。
これは、論理が足りないからではありません。
感情の入口が設計されていないことが原因であるケースがほとんどです。
論理から入るコミュニケーションは、理解はされます。しかし、心は動きにくい。
結果として、
「正しいけれど、別にこれじゃなくてもいい」
という判断につながってしまいます。
続くD2Cが設計しているのは「感じ方」
成果が出ているD2Cを見ていると、ある共通点があります。
それは、
何を伝えるか以上に、どう感じてもらうかを設計しているという点です。
・最初に触れたとき、どんな印象を持つか
・使い始めて、どんな気持ちになるか
・続けるか迷ったとき、何が背中を支えるか
これらは、成分表や機能説明だけでは伝わりません。
感情は、偶然には生まれない
「感情」と聞くと、偶然やセンスの話に聞こえるかもしれません。
しかし、現場で成果を出しているブランドは、感情を偶然に任せていません。
・どのタイミングで
・どんな言葉を使い
・どんな体験を重ねるか
これらを、意図して設計しています。
だから、
・担当者が変わっても
・チャネルが変わっても
伝わる印象が大きくブレません。
論理は「安心」を支える役割
ここで誤解してほしくないのは、論理が不要だと言っているわけではない、という点です。
論理は、とても重要です。ただし役割が違います。
論理は、
感情で決断した後に、その選択を安心して続けるための支えです。
・本当に大丈夫だろうか
・間違っていないだろうか
こうした不安を、論理が静かに支えます。
順番が逆になると、
・理解はした
・納得もできる
けれど、心が動かない、という状態になります。
CRMは「感情と論理の順番」を実装する場所
CRMは、単なる情報配信の仕組みではありません。
顧客が
・どの段階で ・どんな感情になり ・どのタイミングで論理を求めるか
この流れを実装する場所です。
だからこそ、
・初回から説明しすぎない
・不安が出てから根拠を渡す
・納得が深まる順番で情報を出す
といった設計が重要になります。
感情から始まると、関係性は深まる
感情から始まるコミュニケーションは、
・理解されている
・尊重されている
・自分のことを考えてくれている
という感覚を生みます。
この感覚が、関係性の土台になります。
その上に論理が積み重なるから、
「だから、続けよう」
という判断につながります。
最後に|どちらから始めていますか
最後に、一つだけ問いを置いて終わりたいと思います。
貴社のコミュニケーションは、
論理と感情、
どちらから始まっているでしょうか。
もし、
・説明は十分にしている
・正しさは伝えている
それでも続かないと感じているなら、
見直すべきは情報量ではなく、順番かもしれません。
売るためではなく、続くD2Cをつくるために。
株式会社ディー・スタイルクリエイト
代表取締役 瓦田