定量マーケティングリサーチでは、インターネット調査が主流になってから非常に調査票作成がラクになりました。それでも、抑えておくべき用語は従来型の定量調査とそれほど変わりません。今回は、調査票作成に関するマーケティングリサーチ用語をご紹介します。

単一回答

調査票で1つの質問につき、複数の選択肢の中から1つの選択肢だけを選んでもらうこと。たとえば、重複の可能性がなくて1つしか回答を選びようがない質問(例:20代、30代…など年代グループを選択する質問)や、多くの選択肢の可能性がある中で最も重要な項目を選んでもらう質問(例:最も好きな●●は何ですか?など)があります。

複数回答

調査票で1つの質問につき、複数の選択肢の中から複数の選択肢を選んでもらうこと。複数回答の中には、いくつでも選択肢を選んでもらうパターンと、選択肢の数を「3つまで」などと限定して選択してもらうパターンがあります。後者のパターンは、回答者により慎重に選択肢を選んでもらえる効果があります。

自由回答

調査票で文章や単語などを回答者自身に記入してもらうこと。文章で記入してもらう形式(例:あなたが●●を好きな理由は何ですか?など)や、数値のみ記入してもらう形式(例:実年齢を数値で回答する)があります。自由回答の質問は、選択肢の質問に比べると、回答者にとって負荷が高いため、定量調査で多用すべきではありません。しかし、特に文章で回答するタイプの自由回答質問は、消費者インサイトを探れる重要な質問でもあります。

スケール回答

調査票で評価や好みなどの度合いを、数段階に区切られた選択肢の中から1つだけ選んでもらうこと。単一回答質問の1つでもあります。通常、選択肢の中央に「どちらともいえない」という選択肢を置き、奇数個の選択肢(3、5、7個くらい)で質問することが多いです。

マトリクス回答

調査票で1つの質問につき複数項目について回答してもらうこと。通常、質問はタテ・ヨコに項目が並んだ表形式になっていて、単一回答にも複数回答にもすることができます。マトリクス回答質問は、調査実施者には1問で複数項目を網羅できて便利な質問形式ですが、回答者には負荷が高いため多用すべきではありません。

属性質問(フェース質問)

調査票で、年齢、性別、居住地、家族構成、職業、収入など回答者の個人情報に関する質問項目。調査本編の質問内容とは関係ありませんが、調査結果を分析する際に重要な項目です。

排他項目

調査票で複数回答質問に含める、他の選択肢と重複しない選択肢。「あてはまるものはない」などの言葉が使われます。調査票の質問にはこのような選択肢を含めて、回答者が選ぶ項目がない状態を避ける必要があります。

選択肢のランダマイズ

調査票で選択肢の表示順序を回答者ごとに変えること。調査票では上の方にある選択肢に目がいきがちですが、選択肢のランダマイズによって、そうした偏りをなくすことができます。

条件分岐

ある質問の選択肢が選ばれたとき、次に回答すべき質問に飛ぶように設定すること。たとえば、ある質問で「はい」と回答した場合は直後の質問へ、「いいえ」と回答した場合は2つ先の質問へ飛ぶように設定します。このようにして、各回答者に回答すべき質問だけを見せるようにします。

いかがでしょうか。インターネット調査で調査票作成がラクにできても、覚えておくべきポイントは多数ありますね。当社が皆様のマーケティングリサーチに必要な調査票作成をサポートいたします。通販ビジネスのマーケティングリサーチにご関心がありましたら、ぜひお声がけください。